- Date: Mon 16 07 2018
- Category: サンレモ音楽祭 > サンレモ音楽祭年度別出場曲リスト
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サンレモ音楽祭 (FESTVAL DI SANREMO)67 1975年-1
またサンレモ音楽祭の話に戻しましょう。ちょうど1年前2017年7月9日から74年第24回サンレモ音楽祭ことを書きはじめ半年かかってしまいました。さて75年第25回のことを書くのはなかなか気の重い作業になります。何しろサンレモ史上最悪の大会で、出場歌手のデータ、顔写真が集まるかどうか現時点で検討もつきません。データ不足、欠落はお許しください。
ジルダ (Sides) ニコ・デイ・ガッビア-ニ (Cetra)
第25回 1975年2月27日(木)~3月1日(土) サンレモ市カジノ付属劇場
司会:マイク・ボンジョルノ (Mike Bongiorno)、サビーナ・チュッフィーニ (Sabina Ciuffini)
楽団指揮:エンリコ・シモネッティ(Enrico Simonetti)
再演奏音楽家:ジョニー・サックス(Johnny Sax)、ピエルジョルフォ・ファリーナ(Piergiorgio Farina)
オーガナイザー:サンレモ観光協会(Comune di Sanremo) 代行ナポレオーネ・カヴァリエーレ
芸術監督:ブルーノ・パレージ(Bruno Pallesi)
[数]は外人歌手数
・CBS Sugar 10[1] (CBS1[0];CiPiTi 2[0] ;OSI 5[0] ;;Condor (Polaris)1[0];Agua Manda1[1])
・Dischi Ricordi 6[0] (Ricordi 1[0]);Carosello 2[0]; Mustang (Carosello) 1[0] ; CAR-Juke Box1[0]; Euro International 1[0])
・Fonit Cetra 4[0]
・Phonogram 4[0] (Fontana1[0]; Sides 2[0] ; Sidet (Las Vegas) 1[0])
・RCA Italiana 2[0] (Hello 1[0]; Boston (Edig) 1[0])
・Bentler 2[0] (Bentler 1[0]); Eldorado 1[0])
・Ri Fi 1[0] (North 1[0])
・King Universal 1[0]
70年近く開催されているサンレモ音楽祭ですが、「サンレモ音楽祭も最早これまで!」と言われた最悪の年となりました。イタリア経済の悪化、音楽産業の不況で前年74年のサンレモ音楽祭出場曲に大きなヒットが生まれず存続の危機説がささやかれていました。
その打開策として、歴代オーガナイザーを務めたエツィオ・ラダエリ (Ezio Radaelli)、ヴィットリオ・サルヴェッティ (Vittorio Salvetti)、ジャンニ・ラヴェーラ (Gianni Ravera)、エリオ・ジガンティ (Elio Gigante)を排除し音楽祭を直接運営する考えを持つ観光協会の市会議員ナポレオーネ・カヴァリエーレ (Napoleone Cavaliere)が率先しサンレモ市側が決めていましたが。しかし、管理面で政治的危機を招くこととなり、音楽祭開催1ヶ月前になり、・カヴァリエーレ自身を含む役員5名が辞任、2月上旬に音楽祭実行委員会が活動停止し、出場歌手も決まっていませんでした。
結局カヴァリエーレがオーガナーザーを代行し、元サンレモ出場歌手で作詞家でもあるブルーノ・パレージを(Bruno Pallesi)芸術監督にします。けれど遠ざけた大物プロモーターたちのような力には及ばず、さらに参加料(150万リレといわれています)の負担を巡って音楽出版社やレコード会社と紛争が起きました。
クリス & サラトガ (OSI) ナンナレラ (Cetra) ジャン=フランソワ・ミシェル (Agua M'Anda)
<優勝曲>
南の少女(南部の少女) Ragazza del Sud (Rosangela Scalabrino (Gilda)) 出版社 FRIDA <24>ジルダ (vf) Gilda (Sides – Phonogram) 500-3003 [45]
第2位 偽善Ipocrisia (Eduarno Alfieri - Pino Giordano) 出版社 RONDINELLA <15> アンジェラ・ル-チェ (vf) Angela Luce (HELLO (ITALBEAT) – RCA Italiana) ZEL-50470 [45]
第2位 行けよ希望 Va speranza va (Giuliano Taddei - Franco Granier) 出版社ITALCANTO <15> ロザンナ・フラテルロ (vf) Rosanna Fratello (RICORDI – Dischi Ricordi) SRL-10・752 [45]
<入賞曲> 順位は6位まで
4位 わかれ道 Un grande addio (Edilio Capotosti - Paolo Limiti - Bruno Borgia) 出版社出版社LA VOLPE <13> ヴァレンティ-ナ・グレコ (vf) Valentina Greco (Cipiti - CBS Sugar) CPT・NP- 1035 [45]
5位 それから、それから E poi, e poi (Nunzio La Mantia) 出版社 FLASH <10> ラウラ (vf) Laura (NORTH – Ri Fi) FPD・NP-21002 [45]
6位 ハンフリ-・ボガ-トのように Come Humphrey Bogart 出版社 CHAPPELL <7> フランコ (vm) と レ・ピッコレ・ドンネ (coro) Franco e Le Piccole Donne (CAR-JUKE BOX – Dischi Ricordi) CRJ・NP-1096 [45]
◇君の判決 Decidi tu per me (Enzo Ceppani - Alfredo Gallo - Piero Montanaro) 出版社 TORNADO (SIDET Gr.) エウジェニオ・アルベルティ (vm) Eugenio Alberti (Sides – Phonogram)500-3002 [45]
◇電報 Il telegramma (Vito Pallavicini - Pino Donaggio) 出版社 CURCI ピエロ・コット (vm) Piero Cotto (CAROSELLO – Dischi Ricordi) CI-20391 [45]
◇信じてるIo credo (Giuseppe Turnaturi - Cadam) 出版社 FONIT CETRA ニコ・デイ・ガッビア-ニ (vm) Nico dei Gabbiani (CETRA – FONIT CETRA) SP-1575 [45]
◇人生の疑問 L'incertezza di una vita (Franco Specchia - Paolo Prencipe - Sabino Sciannamea) 出版社 PROPRIETA' DELL'AUTORE (作者個人管理) ステファニア (vf) Stefania (OSI – CBS Sugar) OSI-0004 [45]
残りの入賞曲は次回に続きます
Gメン (Boston(Edig)) レイラ・セッリ (Mustang) エウジェニオ・アルベルティ (Sides)
75年初参加のレコード会社はAgua Manda, Boston (Edig), Condor (Polaris), Euro International, Hello, North, OSI, Sidesの8社です.
しかしフランス人歌手ジャン=フランソワ・ミシェルノ“愛してます”を出したアグア・マンダ(Agua Manda)はCBSシュガーにディストリビューションを委託している会社のようですが、全く資料が見付けられませんでした。他の会社の中でも、ウィイキペディアに書かれているのは中小会社でも有名か大手の会社で、ディスコスのディスコグラフィーしか資料として見つからない状態でした。
まずは優勝歌手ジルダの会社シデス(Sides)、私はずっとシデット(Sidet)と混同していました。71年にミラノでジャコモ・ミラリォが設立しました。正式名称は、S.I.D.E.S.=Successi Internazionali Dischi Edizioni Spettacoli(国際的ヒット・レコード出版興行)という壮大な社名です。発売は75年までしか確認できませんでした。
次はボストン(エディグ)(Boston (Edig))です。リショ楽団のヴァイオリン奏者家、1946年に出来た音楽出版社ガレッティ・ボストンのオーナー作曲家アンジェロ ガレッティ(Angelo Galletti,)により68年に設立されました。数年後世界進出を目的としたエディグ(Edig)を作っています。72年にエディグを前面に出し、RCAイタリアーナに販売権を委託しています。
看板スターはマリア・ドリス(Maria Doris)とGメン(G. Men)ですが、オーナーがアンジェロ・ガレッティなのでリショのレコードを多く出しています。
サンレモ音楽祭 (FESTVAL DI SANREMO)1975年は次回に続きます
・優勝・入賞曲と参加曲を含め全体を言う場合、出場曲と表現します。
・順位をつけない入賞曲の頭には"◇"を、参加曲の頭には"◆"を付けます。
・太字は国内盤で出ていた曲と歌手。
・サンプル音声ファイルは著作権侵害を避け、音声映像は貼り付けておりません。全曲聞きたい方はYou-Tubeを探してください。見つかることもあります。